どうも、管理栄養士のくまひ(@kumahi_kuma)です。
ダイエットを始めよう!そう思い立っても、何から始めたらよいかよくわからないですよね。
初めてダイエットに挑戦する方だけでなく、いままで様々なダイエットに挑戦、挫折を繰り返してきた方も感じていることなのではないでしょうか。
私は、小さいころからぽっちゃりでした。
そして、新卒で病院に就職後ストレスで激太りし完全な肥満体型に(身長157cm、体重68kg)…
その後一念発起し、ダイエットを開始!1年間で約15kgの減量に成功しました。
今回は、本気で痩せたい方のために、ダイエット成功者の管理栄養士が健康的で楽に痩せるダイエット方法を紹介します。
結論から言うと、ダイエットを始める前の自分自身の現状を把握することが重要です。
自分自身を正しく把握することができれば、ダイエットの成功率は確実に上がります。
つまり、失敗なく楽に痩せられるというわけです。
私もダイエットを始める前に、自分自身を知ること(アセスメント)から始めました。
なぜならば、無理のない現実的な目標や計画を立てやすくなるからです。そして、現実的な目標や計画を立てることができれば、苦労も最小限で無理なくダイエットを継続できるためリバウンドのリスクも少なくなります。
本記事では、自分自身を知り、自分自身に合った目標や計画を立てる方法を紹介していきます。
目次
自分自身を知る(アセスメント) とは
「自分のことなんだから、もうわかっているよ!!」と思われるかもしれません。
しかし、いつもと違う角度から見てみると、意外と自分のことって知らないことがたくさんあるんです。
アセスメントとは
自分自身を客観的に見ることで、「皆はしていないけれど、今までの生活で普通にしてきたこと」が実は太ってしまう原因の異常行動だったと知るができるかもしれません。
PDCAサイクル
PDCAサイクルって皆さんは聞いたことがありますか??(ご存じの方は、「知っておくべきこと(アセスメント項目)」まで読み飛ばしていただいても大丈夫です)
PDCAサイクルは、ダイエットをする上で、知っておくと効率的にダイエットを進められる重要なスキルです。
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、生産技術における品質管理などの継続的改善手法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
もともとは、生産技術における品質管理などの継続的改善手法で、サイクルを回していくことで品質の管理ができるといったものです。
栄養学の世界では、PDCAサイクルを回す前にアセスメントを行います。
なぜ栄養学の世界では、ダイエットなどをする際にアセスメントを一番最初にするのでしょうか。
例えば、
Aさん:身長158cm、体重50kgの女性

友達が5kgのダイエットに成功したらしいから、私もやってみよー。来月は友達とプールいくし、来月までに5kg痩せる!
と1か月で5kgの減量の目標を立てたとしましょう。
結論は、この目標で健康的に減量を行うことは非現実的です。たとえ無茶苦茶に食事制限をして目標が達成されても、筋肉はやせ細り、すぐにリバウンドする、お世辞にも魅力的とは言えないカラダになります。
体重減少率(%LBW:loss of body weight)
体重減少率(%)=(健常時体重-現在の体重)/健常時体重×100
低リスク | 中リスク | 高リスク | |
1か月 | 変化なし
減少3%未満 |
3%以上~5%未満 | 5%以上 |
3か月 | 5%以上~7.5%未満 | 7.5%以上 | |
6か月 | 7.5%以上~10%未満 | 10%以上 |
出典:厚生労働省「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング」資料をもとに作成
Aさん
(50kg-45kg)÷50kg×100=10 %
Aさんは、1か月間で10%の体重減少が見られ、栄養障害のリスクがあり異常な体重減少と判断できます。
自分自身のカラダをきちんと把握することなく、他人の結果を聞いて根拠のない目標を立ててしまいました。
これでは、健康的なカラダになることはできません。
健康的に痩せ、美しい体型を維持し続けるためには、アセスメントをして、現実的な目標を立てる必要があるということです。
次の項目では、ダイエットをする際に知っておくべきことを説明します。
知っておくべきこと(アセスメント項目)
大きく分けて、2つ知っておくべき項目があります。
- 客観的データ
- 主観的データ
この二つです。医療や介護関係のお仕事をされている方には、おなじみのやつです。
本来アセスメントは、他者が行うことで、適切に評価することができます。
私の経験から、今回は他者の評価がなくてもでダイエットを始める際に知っておくことで効果的なアセスメント項目をピックアップしました。
・客観的データ
- BMI
- 体脂肪率
- 現在の食事内容と量
- 生活習慣
- 推定エネルギー必要量
- 健康診断の結果
・主観的データー
- どんな自分になりたいか
- 食事制限はできるか
- 運動習慣は好きか
重要なポイント!
知っておくべき項目を頭の中で整理するだけでなく、紙などに書き出してみましょう。
書き出すことで、自分の現状を客観的に見ることができ新たな発見があるでしょう。
自己アセスメントする
上記のアセスメント項目を書き出せたら、次は自分自身をできるだけ客観的にみていきましょう。
ダイエット開始前の私を例に自己アセスメントしてみますので、ご自身のアセスメント項目と一緒に見比べてみてください。
BMI
BMIとは…
Body Mass Index(ボディ・マス・インデックス)の略称です。
太っているのか、痩せているのかなど、自身の体格を客観的にみることができる指標です。
計算式:BMI=体重(kg)/(身長(m))2
BMI | 肥満度 |
< 18.5 | 低体重 |
18.5 ≤ BMI < 25.0 | 普通体重 |
25.0 ≤ BMI < 30.0 | 肥満(1度) |
30.0 ≤ BMI < 35.0 | 肥満(2度) |
35.0 ≤ BMI < 40.0 | 肥満(3度) |
40.0 ≤ BMI | 肥満(4度) |
出典: 肥満度の判定基準(日本肥満学会)をもとに作成

⇒BMI=68kg÷1.57m÷1.57=28
当時、BMIは28だったので、肥満(1度)であったということになります。
体脂肪率
体脂肪率は生活習慣病との相関関係は低いとされているため、厚生労働省などでは肥満を評価する基準値のようなものは明確に示されていません。
しかし、自分自身のカラダの状態を数値として客観視できるものですので、ダイエット開始前の体脂肪率を把握しておきましょう。ダイエットの経過を確認する際に、重要な指標となります。
ちなみに
こちらのサイトを参考にすると、私の体脂肪率は高いという状態でした。
食事内容(摂取エネルギー量)
朝:ごはん、納豆、ウインナー、カボチャの煮物、味噌汁、ブドウ
昼:明太子パスタ、サラダ、鶏の唐揚げ
おやつ:チョコデニッシュパン
夕:ごはん、豚肉の生姜焼き、サラダ、おひたし、サラダ
夜食:アイスクリーム

私は管理栄養士なので栄養計算をすることが可能でした。栄養計算をしてくれるサイトなどもありますが、重量を一つひとつ調べたりとかなり手間がかかります。
自分がどのくらい食べているのかわからない!簡単に食べているエネルギー量を知りたい!という方は、ココナラでプロに栄養計算をしてもらってもいいと思います。(現在、割引クーポン配布中です)
ココナラでは、管理栄養士などのダイエットのプロが一人ひとりの食事に合わせてアドバイスをしてくれるサービスが、良心的な価格で販売されています。
重要なポイント
自分がどのくらい食べているのかは、今後の目標を立てる際にも重要なポイントとなります。食のプロである管理栄養士に一度食事内容をチェックしてもらうことをオススメします。
生活習慣

起床6時、就寝0時
仕事:週2~3日日中のパートタイマーとフリーランス
運動習慣:ほぼなし
移動:自転車か徒歩移動(1日5㎞程度)
身体活動レベル | |
低い(Ⅰ) | 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
→2時間程度は歩いていたり、立っていたりする。事務職、スタッフ職など主に室内で働いている人 |
ふつう(Ⅱ) | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
→一日のうちのほとんどが立ち仕事。営業職など主に外出が多い人。 |
高い(Ⅲ) | 移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合
→荷物の運搬など、肉体労働をしている人。 |
出典:日本人の食事摂取基準2015年度版をもとに作成
⇒特に運動習慣もなく、座っていることが多い私の身体活動レベルは低い(Ⅰ)でした。
推定エネルギー必要量
体重に変化がなければ、エネルギー摂取量はエネルギー必要量に等しいと考えることができます。
推定エネルギー必要量を上回らないように摂取することがダイエットの一つの方法となります。
ポイント
推定エネルギー必要量(kcal/日) = 基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日) × 体重(kg) × 身体活動レベル
上記の計算式で求めることができます。
表① 基礎代謝基準値と基礎代謝量
男性 | 女性 | |||
年齢 | 基礎代謝基準値 | 基礎代謝量(基準体重) | 基礎代謝基準値 | 基礎代謝量(基準体重) |
15~17歳 | 27.0 | 1580(58.4kg) | 25.3 | 1280(50.6kg) |
18~29歳 | 24.0 | 1510(63.3kg) | 22.1 | 1120(50.6kg) |
30~49歳 | 22.3 | 1530(68.5kg) | 21.7 | 1150(53.0kg) |
50~69歳 | 21.5 | 1400(65.0kg) | 20.7 | 1110(53.6kg) |
70歳以上 | 21.5 | 1280(59.7kg) | 20.7 | 1010(49.0kg) |
表② 身体活動レベル
身体活動レベル | |
低い(Ⅰ) | 1.5 |
ふつう(Ⅱ) | 1.75 |
高い(Ⅲ) | 2.0 |
出典:日本人の食事摂取基準2015年版をもとに作成

22.1(kcal/kg体重/日)×68(kg)×1.5=2254kcal/日 でした。
毎日2254kcalの食事を摂取し続ければ、68kgの体重を維持することができる ということになります。
そして、2254kcalより少ない食事にすれば痩せることができるということです。
主観的データ
主観的データを自分自身で評価することは非常に難しいので、書き出すという作業で現状を確認すると考えていただくとよいと思います。不思議なことに、書き出して可視化することで見えてくるものがいくつかあります。
具体的に複数書き出すことがポイントです。
- どんな自分になりたいか

- 食事制限はできるか

炭水化物を減らすことも挑戦してみたい!
- 運動習慣は好きか

走ることはあんまり好きではない。
アセスメントのまとめ
書き出してみると毎日のように食事以外で300~500kcalのおやつや夜食を食べていたことに気が付きました。
おやつはあまり食べてないつもりでしたが…
仕事を頑張ったご褒美にとか、スーパーで安かったからとか…
食べてもよい口実を無理やり作り、自分へのご褒美が常習化していました。
自分でよくないと思った習慣は
・おやつや夜食が多すぎる
・主食の量が多すぎる
・仕事はデスクワークで、運動習慣がない
特に上記の悪い習慣を修正することにフォーカスして、目標を立てていくこととしました。
目標を立てる
ダイエットを始める際に、目標を曖昧にしたまま始めるかたが結構多くいます。
「なんとなく太ってきたから痩せよう」というふわっとした動機の場合、目標設定を誤るとほぼ確実にダイエットは失敗します。
ゴールのないマラソンは完走できませんよね
ダイエットにもゴール(数値目標)を設定することで、成功できる可能性がアップするんです。
目標は、「キレイになる!」とか「筋肉ムキムキになる!」といった抽象的な目標ではなく、数値なども交えた誰が見ても変化がわかり評価できるような具体的な目標を立てることが重要です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
なんとなく生活しているだけでは、気が付かなかったご自身の癖や問題点がアセスメントによって見えてきたのではないでしょうか。
より正確に自分自身を知りたい!!という方は、ぜひココナラで管理栄養士さんに食事の栄養計算をしてもらいましょう。
健康的に痩せるためには、無理のない目標設定が大切です。
自分自身を正しく把握し、ダイエットを継続してなりたい自分に近づいていきましょう。